四方を山々に囲まれた会津は、雪深く寒い冬、蒸し暑い夏、気温変化の大きい春秋と四季が色鮮やかに移ろう、清流や山野の幸など自然の恵み豊かなところです。
この自然の恵み多き会津の米と清らかな水でお酒を造って二百九十年。
享保三年(1718年)井筒屋久右衛門は鶴ヶ城外掘東門天寧寺口に酒造業を興し、屋号を「井筒屋」、酒銘を「天正宗」として藩内のみならず隣藩領地にも出荷しておりました。
白虎隊で有名な戊辰の役では、敗戦と戦禍に人皆打ちひしがれ、井筒屋も焼失しましが、五代目井筒屋久右衛門はいち早く蔵を再建して酒造に着手し、人々の心に「花のような明るさと、春のような和やかさ」を取り戻すべく、酒銘を漢詩「花開酒国春」にちなみ「花春」と改めました。
「会津のよさは酒の良さ」を謳い、会津の米・自醸酒にこだわり、「香りやさしく、口当りやわらかく、きれいな味わい、のどごしの良さ」が特徴で、飲めば身体のすみずみまで心地よく響き、「飲むほどに、酔うほどに」のどかな気分に誘われる酒を造り続けてまいります。